うーん、成り行きですかね。
僕が大学の時は、就職氷河期で資格取得がブームだったというのはあります。
今の学生は超売り手市場でとても羨ましいですね。
僕なんか50社くらい受けて、2社しか内定取れませんでしたからね。
大学卒業して1年とある商社に就職しましたが、この給料ではこの先とても・・・
資格取得が人生逆転のラストチャンス、とでも思っていました。
自分自身も企業に就職することは、会社の命令に従って営業に配属されるか、はたまた経理か総務かわかりませんが、
自分の仕事内容を他人に決められてしまう、というイメージを持っていました。
別に会計が好きだったとかなかったですし(今もそうですが)、憧れも全然なかったですが、
何かの分野を人生通じて取り組んで、誰にも負けない技術を持って生きていく、
そういった人生の方がいいな、とも思っていました。
就職活動に惨敗して、そう思うようにした、と言った方が正確かもしれませんね。
そんなことを考えながら資格取得を決意した大学4年生時に、大原簿記専門学校に行って資格パンフレットを見たわけですが、
その時点では資格取得に専念できる状況ではなく、働きながら取れる資格で最も格が高そうに思えた税理士を目指すことにしました。
独立志向もありましたし、大学も会計学を専攻していたのでその影響もありますね。
長村はその時の受験仲間です。
働きながらなんとか1回目の受験で簿記論に合格できましたが、今後、働きながら残り4科目揃えるのは、僕には無理と思いました。
幸い大学の時にたくさんアルバイトをしてたのと、就職しても全然遊ばずにお金を貯めていたので、2年くらいは勉強に専念できるだけの、蓄えはあったので、資格受験に専念することにしました。
そこで税理士にもなれるし、他の受験生の様子を見ていて、勉強に専念できる状況ならば、
公認会計士の方が早く合格できるのでは、と勘違いして、公認会計士取得に転換することにしました。
今から思うと行き当たりばったりだったと思います。
公認会計士試験は3回目で合格しました。
受験勉強生活は朝から晩まで専門学校の自習室にこもって休みなく勉強してましたので、もちろん辛かったのですが、
一方で志を同じくする友人と切磋琢磨する生活はとても充実感があり、楽しかったです。
受験時代は自分にとって人生の中でも特に思い出深い、貴重な期間となりました。
合格率が10%前後と言われる試験ですが、私と交友のあった専門学校の友人は、ほとんど諦めることなく合格していますね。
今でも専門学校時代の友人とは頻繁に交流しています。
合格後は他の多くの公認会計士試験合格者がそうするように、まずは監査法人に入社することにしました。
監査法人に入ると、まずは会計監査業務を行うのですが、会計監査でも色々な形態があり、
業種によっても、企業規模によっても、監査業務はその内容が全然異なってきます。
規模の大きい、複雑な会計的判断を要するようなクライアントの監査業務に従事し、専門性に磨きをかけるという選択肢もありましたが、規模が小さくとも経営者と距離が近くて、成長著しいベンチャー企業に対するコンサルティング業務の方が興味がありました。
そのため株式上場を目指す会社に対する監査やコンサルティング業務を行う株式公開事業部に入りたいと思い、
その希望を叶えてくれた、あずさ監査法人東京事務所に入ることにしました。
株式公開事業部では、小規模企業の監査業務全般を担当し、年次の早いうちから会社の会計処理全般を経験することができ、
監査業務だけにとどまらず株式公開のためのコンサルティング業務も並行して経験しました。
また、Advisory事業部では国際会計基準(IFRS)導入コンサルティングに従事しましたが、そこでは、誰でも知っている大企業を担当しました。
そこでIFRSに関するスキルもさることながら、大企業がどうやって業務を遂行しているのかを目の当たりにし、
また、プロジェクト管理の手法なども学び、それまで経験したことのない、多種多様な業務を経験しました。
公認会計士を志し、このような人生を送ってきたわけですが、自分がやると決めた仕事をずっとやり続け、スキルを磨き続けることができました。
その点では当初の志である特定分野のスペシャリストになる、というを達成することができたと思います。
贅沢を言ってもキリがないので、まあ公認会計士になって良かったと思えてます。
なぜセルボ・クレールに入ったのですか?
長村に誘われたからですね。
冗談でもなんでもなくそのとおりなんですが、この資格をとった前提として独立志向はありました。
監査法人に入った当初から独立したいなー、と思いながら気がつけば10年以上勤務しました。
一見すると独立開業には向かないような業務を行うことが多くなり、
このままずっと監査法人というのもありかな、とか思うようにもなり、人生の岐路に立たされることになりました。
そんななか、セルボが東京事務所を出すつもりがある、という話を聞きました。
この話は自分にとってまさに渡りに舟、に聞こえました。
ぶっちゃけ、自分だけで独立するには自信がなかったから踏み出せなかったわけですね。
税務実務は監査法人勤務時には深く関与することはなかったですし、クライアントもゼロですから。
長村からはセルボの様子を聞いていたので、税理士事務所をやっていくだけのノウハウを
補完してもらえるように思えました。
あとは、まあいい加減な理由ですよ。
友達と一緒に仕事ってなんとなく面白そうだったし、セルボがカッコイイとも思いました。
セルボに入る前は、クライアントもなく、どうやって食っていこうかとずいぶん悩みましたが、
当初の想定に反して、会計士っぽい仕事のお話をいただくことができ、
今は、主に仕事内容的に監査法人時代とたいして変わらないことをやっています。
結局、自分が選んだのは独立開業ではなかったですが、今は自分の責任で仕事を取ってきて、
自分の裁量で仕事し、自分の頑張っただけの報酬をとっています。
自分自身は、ある程度の規模になった会社が、次の飛躍につなげられるようなサービスを提供できる会計人になりたいです。
それは例えば原価計算制度や内部統制制度の構築支援だったり、IPOコンサルティングだったり、IFRS導入コンサルティングかもしれません。
また、セルボには確かなスキルを持っていて、それでいてHPなんかを見て、なんかこの税理士法人変わってるな、面白そうだな、と思った者が集まっています。
これからもそんな人たちが仕事仲間として集まって欲しいです。
特に税務・会計に限らず、士業に限らず、他の分野のスペシャリストも大歓迎です。組織の総合力をどんどん上げていきたいですね。
そして、セルボのポリシーや雰囲気に共感でき、自分の責任でクライアントにサービスを提供したいと思う人が集まり、
仕事が充実し楽しいと思えるような組織にしたいです。