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ICOプラットフォーム「COMSA」は税務上どのように取り扱うのか?

2017/08/03 ICOプラットフォーム「COMSA」は税務上どのように取り扱うのか?
税理士の長村です。

僕はRippleとNEMをずーーーーっと持っているのですが、
昨日位からNEMが値をあげて、ついにRippleを追い抜かしてしまいました笑
NEMの保有数量の方が多いので、個人的にはその方がいいんですけどね。

で、NEMが値上がりしている要因は下記の3つのニュースが大きいと思います。
上記のニュースの中で最もインパクトの大きいのはテックビューロがICOプラットフォームを作ってしまうということです。
COMSAのホワートペーパーを読んでみましたが、Ethereum、NEMのみならず、ドル、円にペッグした、独自トークンをプライベートブロックチェーン内で発行しようという試みのようです。これまで円とペッグさせた仮想通貨「ZEN」や独自通貨「Fiscoコイン」などありましたが、本格的にICOマーケットを開拓していく基盤が整ってきたということですね。いやはやICOがVC投資を凌駕している今の状況ではIPOではなくICOが主流になる日も近いかも知れません。

というわけで、今回は「COMSA」のサービスを用いてICOした場合の発行会社サイドの税務上の取り扱いがどうなるのか検討してみることにしました。



ICOプラットフォームとは
ICO(Initial Coin Offering)とは独自の仮想通貨を市場に発行(販売)することによって資金調達を行う総称を意味します。
しかしいざ仮想通貨を発行しようにも一般の事業会社だとブロックチェーンを扱えないとか、ホワイトペーパーの作成、投機家に対するPR、最終的には仮想通貨取引所への上場等、ICOを困難にする側面が多分にありました。

しかし、テックビューロ社がこれらのICOにまつわる難解な業務をパッケージ化して、広くICOを広めようというサービスが「COMSA」です。
  • ブロックチェーン技術、特にトークンを用いたビジネスプランとサービスデザイン。
  • 既存ビジネスにおけるアセットのサイバースペース上でのトークン化。
  • ICOとトークン化におけるリーガルサポート。
  • 他言語のホワイトペーパー作成
  • クラウドセールプラットフォームを用いたトークンの作成と販売。
  • Zaif取引所でのマーケット提供
  • オンプレミスもしくはクラウドBaaS環境での、内部勘定システムのためのプライベートブロックチェーンmijinの提供
  • NEMパブリックブロックチェーン上で、法定通貨建てと主な暗号通貨建てでの商取引を可能とする、ネットワークフィー委任サービスとペッグされたトークンの提供
  • NEMブロックチェーン上でのスマート・サイニング・コントラクトの開発
  • Ethereumブロックチェーン上でのスマート・コントラクトの開発
ICOのクラウドセールのみならず、テックビューロが運営する仮想通貨取引所のZaifへの上場までがパッケージ化されているので、ICOが非常に身近な資金調達手段となり得る環境が整うということですね。



ICOによる資金調達は会計上どのように取り扱うべきか?
このエントリーの執筆時点では企業会計基準委員会からの「仮想通貨に係る会計上の取扱いに関する指針」は公開されていないのですが、この取扱指針では「仮想通貨交換業者」と「仮想通貨の利用者」向けの会計基準が検討されているようなので、ICOで資金調達した場合の取扱いまではフォローされていないと思われます。

仮想通貨に係る会計上の取扱いに関する指針

(主な内容)
仮想通貨交換業者に対する財務諸表監査制度の円滑な運用の観点、及び会計処理が明確にされない場合には多様な会計実務が形成される可能性がある点を踏まえ、仮想通貨交換業者及び仮想通貨の利用者における仮想通貨に係る会計上の取扱いについて検討を行っている

(今後の計画)
平成29年9月頃に公開草案を公表することを目標として検討を行っている。 

平成29年7月20日 企業会計基準委員会 「現在開発中の会計基準に関する今後の計画

では、現状どのような会計処理を行うのかですが、以下は個人的な妄想なので、具体的な会計基準が発表されたら適宜修正します。

ICOにより発行するトークンは、自社サービスのローンチ後に、そのサービス内で使用できるものであると推測されますが、
新規に株式を発行するわけでもありませんし、トークンの購入者に対して借金をするわけでもありません。
また、トークンの発行会社はトークンの購入者に対して元本を保証するものでもないでしょうし、組合出資のように期限を定めて将来的に精算されるようなものでもないと考えられます。

各トークンごとにその使途は様々だと思われますので、トークン発行時のホワイトペーパー記載のトークンの使途に応じて会計処理を判断すべきだと思われます。
しかし、基本的には何か具体的なサービスの開発資金を賄うためにICOを行い、そのサービスで使用できるトークンを見込みユーザーや投機家に購入してもらうのですから、会計処理としては、下記のように取り扱うべきではないかと思います。

【サービス利用型トークンの場合】
 アクション 会計処理
 トークンの発行(プレセール) Cash/長期預り金(トークン)
トークンの市場売却(新規発行)Cash/長期預り金(トークン)
ユーザーのトークン利用Cash(トークン)/売上 
 トークンの市場売却
Cash/Cash(トークン)
   /トークンの売却損益
 トークンの市場買取り Cash(トークン)/Cash
 トークンの消却(Burn)
 長期預り金(トークン)/Cash(トークン)
                                         /トークン消却損益
トークンの発行や消却については現状の会計基準では何ら規定されていませんが、その実態はプロジェクトの遂行に必要な資金を見込みユーザーや転売目的の投機家から広く募ることと同意だと考えられますし、サービス終了時にトークンをどうするのかについては、恐らく市場からトークンを合理的な金額で買い集めて(MBOのような感じ)消却することになるんだろうと思います。プロジェクトが失敗した場合にはこの市場買取りさえ行われずにひっそりとサービスが終了して、トークンはゴミ化するんでしょう。

従って、会計上は実態に応じて「長期預り金等(負債)」の増減として処理すべきではないかと考えます。
ただし、下記の税務上の取り扱いに準じて処理することもありうるのでしょうが、最終的な判断は監査法人マターでは無いかと思います。
※会計士さんは収益計上させないと思いますが.......。プレミアムウォーターの会計処理を注視したいと思います。



ICOの税務上の取り扱い
税務上も基本的には会計基準に沿った形で整備されることになると思われますが、現状だと税務的にはICOの実態はどうあれ「トークンの販売」として取り扱われるのではないかと考えます。極めて保守的な処理ではありますが、税務上は返還義務の無い収入に関しては、特別な規定が無い限り入金があった時点で収益として認識すべきであると考えられます。ただし、ホワイトペーパーにトークンの精算条項の記載があれば、「長期預り金(債務)」として認識することになるでしょう。

【サービス利用型トークンの場合】
 アクション 税務処理
 トークンの発行(プレセール) Cash/売上(雑収入)
トークンの市場売却(新規発行)Cash/売上(雑収入)
ユーザーのトークン利用Cash(トークン)/売上
 トークンの市場売却
Cash/Cash(トークン)
   /トークンの売却損益
 トークンの市場買取り Cash(トークン)/Cash
 トークンの消却(Burn)
 トークン消却損/Cash(トークン)

ご注意
平成29年9月6日に国税庁からタックスアンサーが公表され「ビットコインを使用することにより生じる損益」の取り扱いが明らかになりました。
詳細は下記をご参照ください。




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